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2017年07月25日
〇ン・キャノンのつぶやき (夜中の点滴と天使)
夜中の11時に最後の点滴が始まる、
これから1時間は寝ないで、ポタポタと落ちて腕に入る薬液を眺める、
終わったら知らせる為に起きている、
他の病室から、「いてーよう、痛ー、、」と、じいさんが叫んでいる、
地獄の断末魔のようである、
昼間見たら、ベットに横たわる骨にかろうじて皮を被せただけの老人、
個室が寂しくて4人部屋に来たのに、次々に退院して、
広い4人部屋にたった1人、ますます寂しくつまらない、
救いは、優しい看護婦さん、
自分の娘ぐらいの若い子や、雰囲気のあるいい女もいる、
もうすぐ2ヶ月近くもなれば、気心も知れてくる、
最初が尿道カテーテル、お尻の穴に座薬を入れて貰った、恥ずかしいことは最初に全てさらけ出しているので、
何の気負いも華美な言葉も、見栄もない本音の世界、
久々に人間力が試される、生身の本音が恐ろしい、
彼女らは、全てお見通しで隠せない、
まさかこの年で、こんな場で修行僧のような体験をするとは、
煩悩は全て消え失せ、残るは感謝のみ、
オイオイ、俺は悟りをひらいて坊さんにでもなるのか、
現実は点滴が終り、メガネの天使が来て「おやすみなさい」と、
遠くで「いてーよう」と骨の亡者が叫ぶが、
俺は天使にいざなわれて、深い眠りにつくんだ、
(毎日エアコンに囲まれた生活で夏の暑さも知らずに、秋の涼しい時に退院なのかも)
Posted by サバゲーマニア
at 23:47
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